蝶彼
ふと目を覚ましたとき
着メロがなっているのに気付き
ゆっくり携帯を開いた。
電話に出ようとしたときに止まってしまった。
誰からか確認すると
隆也からだ。しかも5回も電話をかけてる。
何かあったのかな?
私から隆也に電話をかけたが出なかった。
少しずつ不安になる。
私はベッドから降りて
リビングに入りソファに座った。
携帯を握り締める力が強くなる。
何分かしたとき
インターフォンがなった。
隆也?
でも隆也ならすぐ入ってくるよね。
鍵忘れたのかな?
時計を確認する。もう3時をまわっていた。
少しだけ玄関のドアをあける。
半分開いているドアから見えたのは
「・・え?」
綺麗な女性だった
背は私を同じくらいで
髪はブラウンのゆるふわにまいている。
そして可愛いらしい服装。
今の私の服装と比べてなんだか惨めになった。
でもそんな人がどうしてこんな夜中に?
「あの・・どちらさまですか?」
「隆也の・・隆也さんが酔っているので」
「え?」
私は完全にドアを開いた。
すると彼女にもたれかかっている隆也の姿。
「隆也・・」
「結構酔っているので送らせてもらいました」
「ありがとうございます」
私は彼女の手から隆也をゆっくり引き離した。
「隆也?ちょっとしっかりして?」
へなへなしている隆也は
玄関でバタンッと倒れてしまった。
「こんな夜遅くにすいませんでした」
「いえ全然大丈夫です,それじゃぁ」
そう言って微笑みながら彼女は帰っていった。
あの人・・一体誰なの?
名前を聞くのを忘れたけどこんな夜中だし・・
私はゆっくりドアを閉めた。
「隆也・・」