蝶彼
お風呂から上がってきた隆也は
濡れた髪をバスタオルで拭いていた。
隆也が通り過ぎるとシャンプーの匂いがする。
「明日はバイト行くんでしょ?」
「うん,もちろん」
「頑張るね」
「頑張んないとさ・・あ,そういやバイトどうなったの?」
「うーん・・まだ決めてない」
お風呂入ってくると私は隆也につげて
席を立った。
カチャッと鍵をかける。
服を脱ぎ捨てて
お風呂の中に入ると無になった。
「私・・何してんだろ」
ため息ばっかりがお風呂の中に響いていた。
お風呂から上がると
ソファで眠ってしまっている隆也。
「ベッドで寝てよ」
テレビの電源を消す。
リモコンをコトンと置いて
私は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して
ごくごくと飲んだ。
唇を拭う
私はゆっくりベッドに入った。
あまり眠れなかったけど
強く瞳を閉じていたら
いつのまにか眠りについていた。