蝶彼

「お前接客向いてるんじゃない?」
「え?あれで!?」
ケラケラと笑いながら頷いた雅
何だか雅に言われるとそうなのかもしれないと
勝手に安心しきっている私がいる。

それからすぐに今日のバイトは終わって
私は店を後にした。
「でも・・あの女子高生うざいよ」
「ふーん」
「あからさまに嫌な顔してたくせに
いざ雅が出てくるとあーんなに顔赤くしちゃって」
そう言って私が隣を歩いている雅を見る。
無表情で携帯をいじっていた。
「話・・聞いてる?」
「え?あーうん」
「絶対聞いてないし」

それから早足で私は歩いた。

扉のところまで来て私は
隣で鍵を取り出す雅に「じゃぁ」と声をかけた。
「あーうん」と言って雅も家の中へ姿を消した。

あれ・・そういえばなんで?
なんでこんなに雅と話しちゃってんの!?
バイトに集中しすぎてそんなの全く
気にしなかった・・最悪だッ。
家に入ってからは
もうばたんと倒れてそのまま眠ってしまった。




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