secret WISH
「やっぱり、ルール変えます」
「え?」
「この戦争で、生き残って下さい。なんとしてでも。それで、私と一緒に旅をして下さい。それが、新しいルールです」
ハンドタオルで顔を覆って言い切ったアメスは、耳が真っ赤だった。
これって、脈アリって考えていいんか?
少し意地悪と思うけど‥‥
「何でその相手が俺なんだよ」
持っているタオルを取り上げて、顎を掴んで自分の方に向かせた。
綺麗な瞳が少し赤くなっている。
「‥セ、セレスさんがいいからです」
視線を懸命に離して、アメスは口を動かした。
「だから、何で?」
俺はもう、アメスが好きだと言ってしまっているから。
顔を直接見て言ったわけでもないけど。
でも、お前の口からその一言が聞きたい。
「言って」
「‥っ、」
好き、だからです。
ギリギリ聞きとれるくらいの声で、アメスは呟いた。
真っ赤になるアメスを見て、
『言って』と言った本人も急に恥ずかしくなって。
アメスはギュッと俺に抱きつくと、耳元でゴメンなさいと言った。
それが、どれに対してのものなのか分からなかった。
それでも自分も、と同じ様に言う。
「‥ゴメンな、アメス」
ふるふると頭を振るアメスの髪が、くすぐったかった。
アメスと向かい合うと、今までよりドキドキする。
そっと口付ければ、どちらともなく目を閉じた。
この後、オニキスが顔面に
今までにないスピードで突進したのは、また別の話。