secret WISH


モルダのところに駆けつけようとするが、
ドルガーが邪魔をして行けない。

「そこを退け‥ッ!!」

武器を投げ、ブーメランのように操る。
前が通れるうちに駆け出して
俺は武器を手に、また切り裂く。

リビアンは弓を構えた。
そして、モルダに覆いかぶさる
ドルガーたちを狙った。
光を放つと、ドルガーたちが
溶ける様に消えていく。
そこにモルダが出てきて
リビアンは慌ててモルダの元へ行った。

「大丈夫!?」

モルダを起こすリビアンからは
いつもの冷静さが感じられなかった。
そのとき、一匹のドルガーが
2人に襲いかかろうと飛びあがった。

「‥も~、早く体勢構えろ」

「セレスくん!」

「悪い悪い。頭強く打ったに」

「それは俺も一緒!」

ズバッとドルガーを切り裂くと
此方を見つめるホワイトスモークの野郎と
バチリッと目が合った。
睨みつけていると、
にやりと不敵な笑みを向けてくる。

「何だ? 相手して欲しいのか?」

俺にそう言った野郎が、
手すりに足を掛けた時だった。
アメスが、ホールを見渡せる踊り場から
ふわりと降りてきた。

「アメス、どうした?」

「この人の相手は、私がします。貴方はドルガーを操る事に専念して下さい」

「は?」

「貴方はまだ、ドルガーを上手く操れないですからね」

いつもと違う目で見てくるアメス。
‥戦いの時のアメスって、こんな顔してんだ。
武器を構えると、ドルガーに武器を取り上げられた。
取り返そうと思ったが、何もしてこないところから
アメスのドルガーだと知った。

‥武器を持っていたら、アメスを傷付ける。

そう判断した俺は、体術で戦う事にした。
アメスもきっと、ドルガーを使ってくることはしない。



「いきます」


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