地球妖精族
「それがバランスというものなのかも知れない」
シルヴァンは言った。
「つまり、フィユーとは中央世界の普通の人間なんだ。 その人間が、こちら側に渡ってきた時・・・ウォーターループを潜りぬけた時、魔力甚大な妖精に生まれ変わる。 もともと妖精だったものが、その昔中央に移住するときの契約として、魔力を捨てて人間になったのだという伝承がこちら側にはあるよ。 それほど不思議な生物なんだ。 だからこの世界にいるフィユーはそんなに多くない。 エンシシに1人滞在してるのを知っているが・・・。 ウォーターループはね、それ事態が恐ろしい程の魔力に満ちたものでね・・・生身で通るようなもんじゃないんだよ。 船に乗っていくとか、なんらかのシールドを持っていくとか、着込んでいくとか、じゃなかったらマージバリア(魔法防御)をしていくとか・・・そうでなければとても正気で潜り抜けられるようなもんじゃない。 なのに、フィユーたちは潜り抜けてくる。 中央世界の人間はね。 だからもともとは魔力甚大な妖精だったんじゃないかっていう説を私も少し信じてる。 でも無事に通り抜けられるわけじゃないんだ。 フィユーはね、ウォーターループを潜ると銀色になってしまう。 髪も肌も瞳も爪も・・・銀色の妖精といわれるのはそのせいだ。・・・その他にも」
いい連ねるシルヴァンの言葉をトゥエンティは遮った。
「あなたは違うわ」
シルヴァンを縋るような目つきで見つめる。
「あなたは髪は私と同じ銀色だけれども、瞳はブルーで肌も白いもの」
何を期待しているのだろう? もしあるとしたら故郷・・・それを彼らが知っているとでも思うから?
トゥエンティの疑問はそこで途切れた。リュフトヒェンが続きを話し始めたからだ。
シルヴァンは言った。
「つまり、フィユーとは中央世界の普通の人間なんだ。 その人間が、こちら側に渡ってきた時・・・ウォーターループを潜りぬけた時、魔力甚大な妖精に生まれ変わる。 もともと妖精だったものが、その昔中央に移住するときの契約として、魔力を捨てて人間になったのだという伝承がこちら側にはあるよ。 それほど不思議な生物なんだ。 だからこの世界にいるフィユーはそんなに多くない。 エンシシに1人滞在してるのを知っているが・・・。 ウォーターループはね、それ事態が恐ろしい程の魔力に満ちたものでね・・・生身で通るようなもんじゃないんだよ。 船に乗っていくとか、なんらかのシールドを持っていくとか、着込んでいくとか、じゃなかったらマージバリア(魔法防御)をしていくとか・・・そうでなければとても正気で潜り抜けられるようなもんじゃない。 なのに、フィユーたちは潜り抜けてくる。 中央世界の人間はね。 だからもともとは魔力甚大な妖精だったんじゃないかっていう説を私も少し信じてる。 でも無事に通り抜けられるわけじゃないんだ。 フィユーはね、ウォーターループを潜ると銀色になってしまう。 髪も肌も瞳も爪も・・・銀色の妖精といわれるのはそのせいだ。・・・その他にも」
いい連ねるシルヴァンの言葉をトゥエンティは遮った。
「あなたは違うわ」
シルヴァンを縋るような目つきで見つめる。
「あなたは髪は私と同じ銀色だけれども、瞳はブルーで肌も白いもの」
何を期待しているのだろう? もしあるとしたら故郷・・・それを彼らが知っているとでも思うから?
トゥエンティの疑問はそこで途切れた。リュフトヒェンが続きを話し始めたからだ。