地球妖精族
「だから、こいつは中央世界の人間だったけども、フィユーじゃないんだよ」
リュフトヒェンが銀色の羽を広げてぶるっと頭を振るった。
いい加減長い話でつまらなくなっていたのだろう、そのまま飛んで行きたそうな仕草だ。シルヴァンはじゃあ、少し休憩しようかと言って席を立った。この銀色の半身は、自分程根気強くないのを彼は知っていたので。
トゥエンティは改めて部屋の中を見回した。
先ほどトゥエンティが寝ていた寝室ではなく、居間と思しき場所に移っていた。
こじんまりとしたテーブルと、小さな茶器が好ましい。
やわらかな黄色の小物が並べられ、木肌の壁には綺麗な手作りと思われるタペストリーがかけられていた。すべてこのリス・・・じゃなくてハンスが作ったのかしらとトゥエンティは思ったが、ハンスは一緒に机を並べていながら、分厚い本のページをめくっているだけで何も言わなかった。
キッチンからシルヴァンが声をかけてきた。
「勝手に入れていい?」
「野イチゴティーがあるんだ。 キッチンの2番目の引き出しだよ」
「うん、解った」
やがて野イチゴの甘い香りがしだすと、リュフトヒェンが翼を広げ、テーブルの上にジャンプした。
「くちばしの入るカップで頼むよ」
「じゃあ、花瓶だな」
「そうくると思った」
リュフトヒェンは鼻を鳴らした。
リュフトヒェンが銀色の羽を広げてぶるっと頭を振るった。
いい加減長い話でつまらなくなっていたのだろう、そのまま飛んで行きたそうな仕草だ。シルヴァンはじゃあ、少し休憩しようかと言って席を立った。この銀色の半身は、自分程根気強くないのを彼は知っていたので。
トゥエンティは改めて部屋の中を見回した。
先ほどトゥエンティが寝ていた寝室ではなく、居間と思しき場所に移っていた。
こじんまりとしたテーブルと、小さな茶器が好ましい。
やわらかな黄色の小物が並べられ、木肌の壁には綺麗な手作りと思われるタペストリーがかけられていた。すべてこのリス・・・じゃなくてハンスが作ったのかしらとトゥエンティは思ったが、ハンスは一緒に机を並べていながら、分厚い本のページをめくっているだけで何も言わなかった。
キッチンからシルヴァンが声をかけてきた。
「勝手に入れていい?」
「野イチゴティーがあるんだ。 キッチンの2番目の引き出しだよ」
「うん、解った」
やがて野イチゴの甘い香りがしだすと、リュフトヒェンが翼を広げ、テーブルの上にジャンプした。
「くちばしの入るカップで頼むよ」
「じゃあ、花瓶だな」
「そうくると思った」
リュフトヒェンは鼻を鳴らした。