地球妖精族
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 ルーンリング(神秘の輪)は、生まれてからまだ4サイクルしか経たない、若いメテオラだった。
若鳥の群れの一つのサブリーダーでもあり、プラチナ色の長い尾羽を持ったとても美しい乙女でもあった。必要とあれば、彼女はプラチナブロンドの人間に変化することもできた。ただし、非常にプライドの高い幻鳥多翼種の頂点に立つメテオラが、人に変化するということはまずないと言っていい。本当に必要に迫られなければ、彼らは自分たちを非常に美しい種族だと自覚していたので、鳥の姿のままでいるのだ。
 メテオラは普通、人間は勿論、必要なければエルフ族等とも関わらない。
群れごとにいつも渡りをしながら生活し、その生態は謎に包まれたままだ。
必要以上の接触も嫌うし、ただ、それは群れのリーダーの方針によってかなり左右されるところがあるようだ。実際このルーンリングの所属する群れは、メテオラの一族にしては変わり者の集まりだという。それはバードソウルである、シルヴァンとリュフトヒェンの面会にも、快く応じているところからも窺い知れた。
普通は半分メテオラと言えども、バードソウルにメテオラが積極的に関わることはないのだ。

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