-KAORI-

あたしが、駿…いや、黒川先生にこの特別な気持ちを抱き出したのは、ある事件がきっかけだった。


それは、一年前――


『えー、僕は黒川駿と言います。山崎高校からやってきました。社会担当で、一年生の担任を任せていただきました。よろしくお願いします。』


その時は、ただのイケメン教師として、何も思っていなかったんだ。


黒川先生は、この学校に来たばかりなのに先輩達は、黒川先生にべったりだった。


それを冷たい目で見る男子と同じように見ていたあたし。
< 3 / 132 >

この作品をシェア

pagetop