-KAORI-
『っていうかさ、あいつ一年の担任とか言ってたけど、俺等のクラスの担任じゃねぇよな?』
まだ騒いでるミーハーな生徒を横目に、教室へ帰っている途中で健が口を開いた。
「違うってなんか言ってたよ。四組の担任らしいし。あたし達の担任は、おばさん教師だって。」
『何で知ってんの?』
「なんか聞いた。」
友達はいなくても、廊下の声とかは聞こえる。
ガラガラ
静かな教室に入ると、数人ぐらいしかいなかった。
ほとんどの人は、読書している真面目な子ばかりだ。