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「二位は白井だ」


何度もその言葉が頭の中で繰り返される。

勉強にまったく集中できない。

気付くといつの間にか塾は終わっていた。


「白井!」


トボトボと帰っていると、クラスの男子が話し掛けてきた。


「そんなに落ち込むなよ?」

「……」

「次があるじゃないか」


そう言って肩を叩かれる。

お前に何が分かる…

一位にもなったことないお前に…

僕は手を振りほどいて早足で家に帰った。
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