CHAT
「…どうですか?調子は?」

「まだ目を覚まさないんです…」

「そうですか…なら…」


そういえばこの声は聞き覚えのある。

帽子に隠れて顔が見えない。

でもあのニヤリと笑う口は…


「…ずっと眠っていてもらおうかな」


そう言って、ポケットからナイフを取り出した。

光に反射してキラリと光る。


「……!」


私は息を呑んだ。

力強く木崎君の手を握った。
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