CHAT
それから実ちゃんはイジメとして、明日香をあたしから離すようになった。

それがあたしの一番の弱点だと分かったから。

実ちゃんはどんなことでも明日香と一緒にいた。

あたしは決して近付けさせない。

しだいに実ちゃんと明日香は仲良くなっていった。


「はぁ…」


家に帰って大きくため息を吐く。

今まで友達関係でトラブルがなかったあたしにとって、今回のことはかなり辛かった。


「もうヤダ…」


目の前がゆがむ。

あたしの袖が涙でしめる。

一瞬チャットを思い出した。

でも何もしない自分にムカついた。
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