猫っかぶり彼氏。〜天然王子=俺様彼氏①〜
「シオ、一緒にお風呂入ろう」
もういい加減疲れた。
寝たい。
でも、このまま寝るのは嫌だ…
「いいよ、ナチ先に入ってて。僕、すぐ寝れるように布団敷いてから行く」
結局、女将さんのウインクの通りになって。
なおかつ、楽しみにしてた夕食をまた食べそこねた。
「はぁ……」
私は体をお湯に沈めた。
あったかい。
「何またため息ついてんの?」
「シオ」
シオは今度は、ちゃんと腰にタオルを巻いてきた。
「夕食食べたかったなぁ、って思って」
「そっか、食べてないね。っていうか今日一日、何にも食べてない」
シオも、湯舟に入ってきた。