猫っかぶり彼氏。〜天然王子=俺様彼氏①〜



「那智、パンツ、まる見え。」

「えっ!?」

慌ててスカートを押さえた私。

シオはしゃがんだ。私の顔に息がかかりそうなくらい、顔を近付けてくる……

それは、そう。例えるなら、キスされるかと思うくらい。



「……ねぇ、誘ってんの?」


私は顔が熱くなるのを感じた。火が出るかと思ったくらいだ。


「……っち、ちが」


「違うの?那智はそういう事、全然興味ないんだ……」


うっ。


「そ……そんなこと……」


「いいよ、ホテルに着いたら、ゆっくり可愛がってあげる。その時に聞かせて」

いつもは安心する、シオの言葉が。
シオの笑顔が。

その時の私には、違和感しかもたらさなかった。







< 41 / 202 >

この作品をシェア

pagetop