猫っかぶり彼氏。〜天然王子=俺様彼氏①〜
「んぁぁっ……」
貪るような、激しいキス。
背中の壁の固い感触も、忘れてしまうくらい。
私の頭には、シオの唇しか入ってこない……
「那智……那智…」
私の名前を囁きながら、ひたすらに私の唇を求めてくるシオ。
今まで壁についていたはずのシオの両手は、いつの間にか私の両頬に回されていた。
胸が裂けそうに痛む。
「ぁぁ…んっ」
「その声、もっと聞かせて…」
シオのキスはどんどん激しくなって。
私はその場にへたりこみそうになった……