猫っかぶり彼氏。〜天然王子=俺様彼氏①〜
「俺は!」
シオは叫んだ。
「俺は……那智に嫌われたくなくて、ずっと自分を抑えてきた……。でも、もう限界なんだ」
シオは私の胸の上に頭をそっとのせた。
「友達が『お前の彼女、可愛いな』なんて言うたび、そいつのことをぶっ殺したくなる。那智を盗られたら、って、気が気じゃなくなるんだ!!那智を誰の目にもつかない所に監禁してやりたくなる……」
……なんで俺ばっかり……
シオがそう呟いたのがわかった
「俺は、那智がいないとダメなんだ。俺ばっかりそんな気分にさせて、那智はずるい……
那智の心を、俺無しじゃ生きていけないくらい、俺で埋めつくしたいよ……」