飴恋
私は何も言えなくなってうつむいた。
その様子を見ためぐみが優しい口調で話し始めた。

「あゆみはあの事件があってから、男嫌いだし、大好きな健二くんが自分が嫌いなタイプの男の子になって帰って来て、ショックだろうけど見た目で判断しちゃダメだと思うよ。」

「…」
私は返事をしなかったがめぐみは続けた。

「健二くんの事待ってたんでしょ?忘れられなかったんでしょ?10年も前のカンカン(缶)まだ大事にしてるのって忘れてないからじゃないの?」


< 16 / 25 >

この作品をシェア

pagetop