気付けば溺愛
「結婚式よりも、体の相性の方が気になる?」

低くて冷たい声に、私の体は固まってしまう。

今までの軽やかな声も視線ももうどこにもなくて、目の前には私を見下した瞳。

何が起こったのか分からずじっと相手をみつめるしかできずにいると。

彼は、人指し指を私の胸元に置き

「俺がこの印に気付かないと思ってたのかよ」

「あ…」

慌てて両手で胸元を隠しても彼の指は離れず、更に力が加えられた。
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