恋めぐり
「直江先輩、鍋が熱いので早く家のドアを開けてもらって良いですか?」

もう開けるしかなかった。

「どうぞ」

三人を中に入れた。

「お邪魔します。下着サプライズはありませんね」

「あるわけないだろ。直江悪いな」

「仕方ないわ。みんなで食べろって言われたんだから」

「いつもの友達を呼ぶこともできたろ」

「いつも私に付き合わせるわけにはいかないでしょ」

彰も猛流も家がある。

家族もいる。

二人とも家族を大事にしている。

二人を誘えない理由はそれで充分だ。
< 146 / 217 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop