恋めぐり
カインはポケットから小さなイヤリングを取り出した。

月の光を集めた様なムーンストーンをさりげなく飾る銀細工のイヤリング。

オウリは思わず自分の耳を触った。

右耳のイヤリングがなくなっていることに気付いた。

「それ…」

「大事なものなんだろ」

オウリの手を取り、イヤリングをそこに乗せてカインは、少しだけ笑った。
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