恋めぐり
「はぐらかすのが下手な女だな。そのイヤリングはお前の過去の全てだろう。何もかも忘れるわけがない」

「だとしたら何?」

「オレと来い。この国は一から始めなきゃならねぇ、そのためにはぶっ壊さないとゼロにしないとな。お前の力が必要だ。阿修羅姫の力をオレに貸してくれ」

「いや。家でこどもたちがお腹を空かせて待ってるの」

「償いのつもりか?」

「なんとでもいえば。帰れ馬鹿、クソチビ」

「口の悪さは増したか。まぁ良い。今日はこれで引いてやる。だが、あの犬だけは止めておけ」

「馬鹿!さっさと捕まってしまえ」
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