恋めぐり
「新聞は間に合ってます」


急いで閉めないと、今は物騒だから、こういう真面目そうな男でも何をするか分からない。


「お待ち下さい。直江桜理さま」

「勝手に人の名前、呼ばないでよ。誰よ、教材なんていらないし」

「新聞でも教材を売りに来たのでもありません。私の話しを聞いて下さい」


「何もいらないし。警察に通報されたくなかったら早く帰って」


ドアを閉めようとするけど、足をドアに挟まれて閉められない。
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