恋めぐり
「桜理らしいな。よし、音楽部屋いこうぜ」

猛流は笑ってリビングを出て行った。

この家の地下には防音室があってそこには、ピアノが置いてある。

私達はそこで練習をするのが決まりだった。

「今年最後のライブだ。絶対成功させてやろうぜ」


その大晦日の路上ライブから私の命をかけたゲームが始まることを。

後に私はこんな始まりなんて望んでいなかったと嘆くことを誰も気づくことはなかった。
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