恋めぐり

｢ゴミ拾い？どうして？｣

土方くんは私に軍手とゴミ袋を渡しながら説明してくれた。

｢ゴミが落ちてたら、ここにゴミ捨てて良いんだって思う馬鹿がいるかもしれねぇから拾うんだ｣

早くしろと、土方くんはゴミを拾い始める。

ゴミだけじゃなくて、落ち葉も土方くんは拾い集めて行く。

それを習って私も拾って行く。

それにしてもやたらとゴミが転がっている。

｢貴方の言う馬鹿は沢山いるのね。頭が良い学校なのに｣

｢勉強が出来る奴が馬鹿じゃねぇとは限らねぇよ｣

土方くんは矛盾したことを言いながら笑っている。

｢意味が分からない｣

｢常識を覚えられない馬鹿だってことだ。しかし、一週間前に拾ったてのに多過ぎる。こりゃ部活は諦めた方が良いな｣