恋めぐり
「そうか。オレと秋田も幼なじみなんだ」

「一緒だね」

「あぁ、一緒だ」

会話はそれで終わった。

家の前まで土方くんは送ってくれた。

「明日は朝6時に校門前に来いよ。服装検査の日だから」

「放課後だけじゃないの?」

「風紀に午前も午後もないんだ。必ず来いよ」

そう言って彼は帰って行った。

勝手な人だなと思いながら、私は家に入った。



今思えばそれは、神とかじゃない何かに導かれていたんじゃないかって思えたんだ。
< 64 / 217 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop