恋めぐり
「これからすることは他言無用だ」

そういうと、男はスッと椅子からおりた。


「全員、動くな!」

カインが声を張り上げた。

店が一瞬に静まり返る。

「国家特殊公安部だ!大人しくしろ」

銃を店の中に向けた。

「ケルベロスか」

客の男の一人が呟いた。

「クソじじいともが、国家政府の高官でありながら、私利私欲に走り血税を食い物にしたお前らを拘束する」


「逃げろ!」

一人の男がカインの迫力に負けて逃げ出した。

ガン!

という怒号が店の中に響いた。

逃げ出した男が床の上に転がった。

女の子達が悲鳴を上がった。

血が床を汚して行く。

カインが男を撃ったのだ。
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