ヒメ恋~Eternal Love~
「海里っーー!!」


あたしは海里にしがみついたまま声を上げずに泣いた。


せっかく寝付いた里海を起こさないように。


「…っ…ック……」


それでも微かな声がどうしても漏れてしまう。


その時海里がフワッとあたしの体を持ち上げた。


「え…?」


驚いて海里の顔を見ると


「泣いてもいいように寝室に行こう?」


と、あたしを抱き上げたまま里海の部屋を後にした。


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