極 彩 グ レ - ス ケ - ル



雨に濡れた全身を

心地よい潮風が冷やしてゆく。

隣には、あたしの、

尊敬と信頼と友愛と

そしてたぶん憧憬の対象である

美しい少年が、いる。


いつか役に立たなくなる

この不良品の両目よ

今、焼き付けて

この、ずぶ濡れで眩しい世界を


美しい、世界を ―――…



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