極 彩 グ レ - ス ケ - ル
目に飛び込んでくる、写真達。
見ていると、あることに気付いた。
「ネオせんぱ…ネオ」
「ん?なぁに?」
「なんか、この写真たちって普通
の写真と違う感じがする…
うまく言えないけど」
「ああ、カメラが違うんだよ」
ネオは、手入れしていた
カメラを手渡した。
それは思ったよりずっと軽い。
「トイカメラっていうんだ。
一眼レフなんかも持ってるし、
使うんだけど、トイカメラは
独特の描写をしてくれるんだよ。
四隅が暗くなってるのもそう。
普段はトイカメラを持ち歩いて
る方が多いんだ。好きなんだよ」
写真を見ながら、説明をしてくれた。
「なんだろう…よく、わからないけど」
あたしが言うと、ネオはん?
とあたしを見た。
「温かくて、少し哀しくて、
優しくて…あたし、ネオの
写真好きかもしれない」
「ありがとう」
ネオは顔いっぱいでわらった。