極 彩 グ レ - ス ケ - ル
嘘はなかった。
花や、道や、空や、人。
被写体は様々だけど、
どれもとてもやさしくて、
美しい。心からそう思った。
夢中で写真を見ながら、
あたしはどんどんネオの
写真の虜になった。
そのくらい、ネオの写真には
魅力があった。
ネオ自身も、そうだけど。
時間が過ぎるのを忘れて
ネオの写真を見ていた。
ネオは、鼻歌を歌ったり
紅茶を飲んだりしていた。
ゆっくりと時間が過ぎる。