極 彩 グ レ - ス ケ - ル
「しきっ!ありがとうっ!」
目の前にくりくりとした
瞳があった。
芹沢めぐみ、めぐだ。
「こちらこそ、ありがとう…」
「絶対断られるって思ってた
からさーっ!めっちゃ嬉しい
ねんっ!あっ!紹介すんねっ!」
そういってめぐみが後ろを
振り向いた。
ふたりの女子が立っていた。
「こっちが山郷かえっ!
かえって呼んであげてね!」
目元の涼しげな真っ黒な
髪を肩で切りそろえた女子
がぺこりと頭を下げた。
美人で大人っぽいと思った。
「んでこっちが小林詩織!
のっぽさんって呼んであげて」
「もーっ。しおりって呼んで
くれたら嬉しいな。よろしく」
あたしより背の高い、たぶん
170センチ以上はある細身の
女子がおっとりと話す。
「よ、よろしく」
しどろもどろで言った。
どうしよう、急に3人も友達
ができてしまった。