極 彩 グ レ - ス ケ - ル
ネオは駐輪場のほうへ踵を返し、
すたすたと歩き出す。慌てて追う。
ネオは難しい顔をしていた。
「ネオ、どうしたの?」
「苦手」
「え?」
「おれ、正直藤崎さん苦手なの」
「どうして?かわいいし、きっと
いい娘だよ。バスケも上手いんだって」
ネオは、驚いてあたしを見た。
なぜ驚かれるのかわからず首を傾げた。
「色は、人の悪口を言わないの?」
ネオが、聞く。
「悪口?」
「うん。女の子が好きなやつ」
「言わないなぁ。あたし、どっちかと
言うといつも陰でばかにされてたし。
それがすごくいやだった。だから人に
も言わないよ。っていうか人に言える
ほどできた人間じゃないもん、あたし」
「色は、偉いね」
「どうして?」
「とにかく、偉いよ。
はい、これかぶってね」
ヘルメットを手渡される。
二度目でも、慣れないものだ。
ぎこちなくあごで止め具をして、
髪をヘルメットから逃がす。
「おいで、色」
ネオが、バイクにまたがったまま
こっちを見た。
白い肌。さらさらした髪。
すたすたと歩き出す。慌てて追う。
ネオは難しい顔をしていた。
「ネオ、どうしたの?」
「苦手」
「え?」
「おれ、正直藤崎さん苦手なの」
「どうして?かわいいし、きっと
いい娘だよ。バスケも上手いんだって」
ネオは、驚いてあたしを見た。
なぜ驚かれるのかわからず首を傾げた。
「色は、人の悪口を言わないの?」
ネオが、聞く。
「悪口?」
「うん。女の子が好きなやつ」
「言わないなぁ。あたし、どっちかと
言うといつも陰でばかにされてたし。
それがすごくいやだった。だから人に
も言わないよ。っていうか人に言える
ほどできた人間じゃないもん、あたし」
「色は、偉いね」
「どうして?」
「とにかく、偉いよ。
はい、これかぶってね」
ヘルメットを手渡される。
二度目でも、慣れないものだ。
ぎこちなくあごで止め具をして、
髪をヘルメットから逃がす。
「おいで、色」
ネオが、バイクにまたがったまま
こっちを見た。
白い肌。さらさらした髪。