黄色いバナナ

「帰っていい?」

こそっと祐貴に言うと、こっを向いてにこやかに言った。

『だぁめ』

「…我慢?」

『そ』

「うわーんっ」

すると祐貴は、亮佑のところへ走って行った。

雫は、淳平くんに貼りついている。

「はぁ…」

思わずため息をつくと、隣を歩いていた慎弥がこっちを向いた。

『その制服、加山中だよね?』

「はい…」

『俺もなんだよね。何年?』

「二年です」

『そっか』
< 6 / 17 >

この作品をシェア

pagetop