イケメン学園
でも、私が望んだ答えはくれなかった。
「ここは学校だけど、詳しいことは勝利から聞いて」
と、真ん中の人を指差した。
やっぱり、この人が、"勝利"・・・。
「それで・・・あの・・・?」
「まぁ、ここじゃアレだから、他の場所へ行こうか。おいで?」
笑顔で手招きをする。
この人に笑顔で言われると、逆らえないな、と思い、ついていこうとしたら、
「お前も来い、修二」
と、私の後ろで笑っていた美形くんに言った。
・・・修二っていうのか、この美形くん。
だけど美形くん・・・もとい、修二くんは黙って立ち上がってどこかへ行ってしまった。
「はぁ・・・ごめん。藤崎さん、話はまた今度でいいかい?」
「え?」
「ごめんね?」
だからですね?勝利さん?私、あなたにそんなふうに言われると、ダメなんですって。断れないんですって。
・・・まるで、魔法にかかったみたいに。
「・・・はい」
私は、そう答えていた。