猫とうさぎとアリスと女王
電車の中は休日ということもあってか、おそらく平日よりは空いていました。
普段から電車に乗るわけでは無いのでわかりません。
しかしいつも通り過ぎる電車の中を見ると、人がぎっしりと詰まっているのを見かけます。
私とシーナが乗り込んだ電車は座席が空いていませんでした。
なので出入り口付近のところに二人で立ったまま乗車。
本当のことを言うと私は電車の座席に座るのは好きではありません。
ロリヰタファッションに身を包んでいる時は特に。
だってパニエが潰れて横広がりになり、シルエットが崩れる上に隣の方が迷惑そうに私を見るのですもの。
立っていれば人に迷惑をかけることも無く、シルエットも綺麗に保つことができますものね。
そんなことを考えながら、私はシーナにふと目をやりました。
今日は前に代官山で出会った時とは違う装いでした。
いえ、基本的には同じようなお洋服なのです。
真っ白なシャツに黒のパンツ。
けれどそれが余計な物を削ぎ落としたような、ある意味洗練されたスタイルでした。
「何?」
私の視線に気付いたシーナがそう言います。
「今日のお洋服、素敵ですね。とってもシーナに似合ってます。」
「僕、お洒落とかわからないからこういう服しか持ってないんだ。
だからクローゼットの中はシャツとパンツばっかり。」
シーナはそう言って笑いました。
「シャツとパンツのシンプルなスタイルが、シーナにはよく似合ってると思います。
あ、でも高級なメゾンのお洋服もきっと似合いますわよ。」
「ありがとう。マコはそういう服が一番似合うね。
今日もすごく可愛い格好してるし。僕が女の子だったらそういう格好したかったな。」
その言葉に私は顔が紅潮するのを感じました。
シーナが毎回“可愛い”と言ってくれるたびに、私はいつも嬉しくなります。
それをわかって言っているのでしょうか?
シーナは何食わぬ顔で電車の窓から外を眺めていました。
普段から電車に乗るわけでは無いのでわかりません。
しかしいつも通り過ぎる電車の中を見ると、人がぎっしりと詰まっているのを見かけます。
私とシーナが乗り込んだ電車は座席が空いていませんでした。
なので出入り口付近のところに二人で立ったまま乗車。
本当のことを言うと私は電車の座席に座るのは好きではありません。
ロリヰタファッションに身を包んでいる時は特に。
だってパニエが潰れて横広がりになり、シルエットが崩れる上に隣の方が迷惑そうに私を見るのですもの。
立っていれば人に迷惑をかけることも無く、シルエットも綺麗に保つことができますものね。
そんなことを考えながら、私はシーナにふと目をやりました。
今日は前に代官山で出会った時とは違う装いでした。
いえ、基本的には同じようなお洋服なのです。
真っ白なシャツに黒のパンツ。
けれどそれが余計な物を削ぎ落としたような、ある意味洗練されたスタイルでした。
「何?」
私の視線に気付いたシーナがそう言います。
「今日のお洋服、素敵ですね。とってもシーナに似合ってます。」
「僕、お洒落とかわからないからこういう服しか持ってないんだ。
だからクローゼットの中はシャツとパンツばっかり。」
シーナはそう言って笑いました。
「シャツとパンツのシンプルなスタイルが、シーナにはよく似合ってると思います。
あ、でも高級なメゾンのお洋服もきっと似合いますわよ。」
「ありがとう。マコはそういう服が一番似合うね。
今日もすごく可愛い格好してるし。僕が女の子だったらそういう格好したかったな。」
その言葉に私は顔が紅潮するのを感じました。
シーナが毎回“可愛い”と言ってくれるたびに、私はいつも嬉しくなります。
それをわかって言っているのでしょうか?
シーナは何食わぬ顔で電車の窓から外を眺めていました。