猫とうさぎとアリスと女王
ⅩⅦ 時計を捨てた時計うさぎ
家に帰って部屋に飛び込み、勢いよくドアを閉めました。
シーナの怒鳴り声がずっと脳みその中を駆け巡ります。
“帰ってくれ!!!”
“帰ってくれ!!!”
“帰ってくれ!!!”
やめて、シーナ。お願い。
私もう帰宅いたしましたわ。だから怒鳴るのはやめてください・・・。
手紙を見た瞬間のあの嬉しそうな顔。
その後すぐに一変し、放心状態となったシーナの顔。
そして怒鳴り声。
その三つが私の中でループし続けます。
「やめて・・・。やめて下さい・・・。」
私はベッドに顔を沈め、耳を塞ぎました。
するとドアをノックする音が聞こえます。
「姐さん?どうかしましたか?」
それはトラの声でした。
おそらく私に何らかの用事があって尋ねてきたのでしょう。
「姐さん、入りますよ?」
トラは静かに私の部屋へと入ってきます。
耳を塞ぐ私の姿を見て、トラは何も言いませんでした。
私と付き合いが長いせいでしょうか、もうこんなことには慣れっ子なのでしょう。
そうして床に放り投げてあった荷物を手に取ります。
「何かあったんですか?」
トラの声に、ほんの少し平常心を取り戻します。
私は耳を塞いでいた手を下ろし、トラを見ました。
「また、服買ってきたんですね。どこにしまったらいいかわからないんで、教えてもらえますか?」
私はこくりと頷き、立ち上がりました。
シーナの怒鳴り声がずっと脳みその中を駆け巡ります。
“帰ってくれ!!!”
“帰ってくれ!!!”
“帰ってくれ!!!”
やめて、シーナ。お願い。
私もう帰宅いたしましたわ。だから怒鳴るのはやめてください・・・。
手紙を見た瞬間のあの嬉しそうな顔。
その後すぐに一変し、放心状態となったシーナの顔。
そして怒鳴り声。
その三つが私の中でループし続けます。
「やめて・・・。やめて下さい・・・。」
私はベッドに顔を沈め、耳を塞ぎました。
するとドアをノックする音が聞こえます。
「姐さん?どうかしましたか?」
それはトラの声でした。
おそらく私に何らかの用事があって尋ねてきたのでしょう。
「姐さん、入りますよ?」
トラは静かに私の部屋へと入ってきます。
耳を塞ぐ私の姿を見て、トラは何も言いませんでした。
私と付き合いが長いせいでしょうか、もうこんなことには慣れっ子なのでしょう。
そうして床に放り投げてあった荷物を手に取ります。
「何かあったんですか?」
トラの声に、ほんの少し平常心を取り戻します。
私は耳を塞いでいた手を下ろし、トラを見ました。
「また、服買ってきたんですね。どこにしまったらいいかわからないんで、教えてもらえますか?」
私はこくりと頷き、立ち上がりました。