猫とうさぎとアリスと女王
 私は頷きました。

私もシーナと同様、一言お祝いの言葉を言いたかったのです。
智鶴さんにお礼も言いたいですし、岳志さんと少しお話もしてみたいですし。

すると元に戻ったシーナが私の後ろで呟きます。


「ねえマコ・・・興奮する?」


はっ!?もう今日のシーナは訳がわかりません!
何がしたいのですか?私をからかう為の悪い冗談なら今すぐ止めていただきたいです。

シーナの手が私の太ももに触れるのがわかりました。

そして撫でるように内股へと手を移動させます。



きもちわるい・・・。



シーナには大変申し訳ないのですが、撫でられた瞬間に鳥肌がぞくりと立ちます。

世の中の恋人たちはこのようなことをするのでしょうか?
体を交えるたびにこんなことを?

信じられません!なんて気色の悪いことをするのでしょう!


「や、やめてくださいっ!!!」


私は耐え切れずにシーナを突き飛ばしてしまいました。

シーナはベッドから酷い音を立てて落ちます。


「痛っ!!!」

「あっ、シーナ!ご、ごめんなさい・・・。」


するとシーナは笑いながらベッドの淵に顎を乗せ、上目遣いで私を見ました。


「いいよ。ちょっと度が過ぎたから仕方無いよね。」


そうしてシーナは私を見上げ、続けてこう言ったのです。


「でも安心して。僕、女の子でもできそうだから。」


にっこりと笑うシーナを、私はもう一度突き飛ばしました。





シーナの変態!
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