猫とうさぎとアリスと女王
ⅩⅩⅧ 港までのコーカス・レース
もう何時間も経った様に思えました。
私はずっと携帯電話を握り締め、サボから連絡が来ないか待っていました。
隣ではトラが携帯電話で仲間と連絡を取り合っています。
電話を切るたびにトラは「大丈夫ですよ」と言ってくれました。
何十本めの電話でしょうか。
ついに有力な情報がトラの元に届いたのです。
「本当か!?確かだな?わかった!
姐さん!サボの兄貴は西区の港にある倉庫にいるらしいです!!!」
私はそれを聞き、すぐさま立ち上がります。
「姐さん!乗ってください!」
トラは駆け出す私を止め、バイクの後ろに乗るように言いました。
ヘルメットを装着し、トラはバイクを出します。
轟音と共にバイクは走り出しました。
風を切る音が五月蝿いほどでした。
トラはスピードを上げ、車の間を縫っていきます。
バイクに跨るのなど久しぶりでした。
昔はよくこうやってトラの後ろに乗せてもらったものです。
そんなくだらないことを考えながらも、サボのことが心配でなりませんでした。
西区の港倉庫。
気持ちばかりが急いて、苛立ちが募ります。
早く・・・早く!!!
サボ、待っていてください。
私はずっと携帯電話を握り締め、サボから連絡が来ないか待っていました。
隣ではトラが携帯電話で仲間と連絡を取り合っています。
電話を切るたびにトラは「大丈夫ですよ」と言ってくれました。
何十本めの電話でしょうか。
ついに有力な情報がトラの元に届いたのです。
「本当か!?確かだな?わかった!
姐さん!サボの兄貴は西区の港にある倉庫にいるらしいです!!!」
私はそれを聞き、すぐさま立ち上がります。
「姐さん!乗ってください!」
トラは駆け出す私を止め、バイクの後ろに乗るように言いました。
ヘルメットを装着し、トラはバイクを出します。
轟音と共にバイクは走り出しました。
風を切る音が五月蝿いほどでした。
トラはスピードを上げ、車の間を縫っていきます。
バイクに跨るのなど久しぶりでした。
昔はよくこうやってトラの後ろに乗せてもらったものです。
そんなくだらないことを考えながらも、サボのことが心配でなりませんでした。
西区の港倉庫。
気持ちばかりが急いて、苛立ちが募ります。
早く・・・早く!!!
サボ、待っていてください。