猫とうさぎとアリスと女王
空は快晴。
風は北風で少々肌寒いものの、日差しはとても温かい日でした。
シーナとの別れの日、何故だか私の心は凄く落ち着いていました。
まるで大時化の後の海のよう。
海が凪ぐ瞬間のような、そんな穏やかな気持ちでした。
この日が来るまで、私は一人で何度も涙しました。
シーナを思うが故。
けれど今はそんな気持ちは一切無いのです。
悲しいという感情がどこかへ行ってしまったよう。
空港のターミナル、私とサボとイオ、そしてシーナ。
四人は固まって出発の時間が来るのを待っていました。
騒がしい中で、私たちは笑顔で話をしていました。
別れが来るのが嘘のよう。
いつも通りの時間を過ごしている感覚でした。
「おい、荷物それだけでいいのか?やけに小さいな。」
サボがシーナの荷物を見て言いました。
確かにシーナの荷物は小さな鞄一つで小さい物でした。
「もうほとんど必要な物は送っちゃったから。」
シーナはそう言って微笑みました。
すると突然アナウンスが入りました。
「お客様へご案内です。
只今旅客機に不具合が見られたため、安全点検を行っています。
従って各便の時間に遅れが生じますのでご了承ください。繰り返します・・・。」
イオは時計を見ました。
「今、どの便が遅れるか聞いてた?」
私たちは首を振りました。
「仕方ないわね。サボ、聞きに行きましょう。」
「はっ!?なんで俺なんだよ。」
「馬鹿ね。いいから行くわよ!」
そう言ってイオはサボを連れて行ってしまいました。
きっと私に気を使ってくれたのでしょう。
シーナと二人きり、傍の椅子に腰を下ろしました。
風は北風で少々肌寒いものの、日差しはとても温かい日でした。
シーナとの別れの日、何故だか私の心は凄く落ち着いていました。
まるで大時化の後の海のよう。
海が凪ぐ瞬間のような、そんな穏やかな気持ちでした。
この日が来るまで、私は一人で何度も涙しました。
シーナを思うが故。
けれど今はそんな気持ちは一切無いのです。
悲しいという感情がどこかへ行ってしまったよう。
空港のターミナル、私とサボとイオ、そしてシーナ。
四人は固まって出発の時間が来るのを待っていました。
騒がしい中で、私たちは笑顔で話をしていました。
別れが来るのが嘘のよう。
いつも通りの時間を過ごしている感覚でした。
「おい、荷物それだけでいいのか?やけに小さいな。」
サボがシーナの荷物を見て言いました。
確かにシーナの荷物は小さな鞄一つで小さい物でした。
「もうほとんど必要な物は送っちゃったから。」
シーナはそう言って微笑みました。
すると突然アナウンスが入りました。
「お客様へご案内です。
只今旅客機に不具合が見られたため、安全点検を行っています。
従って各便の時間に遅れが生じますのでご了承ください。繰り返します・・・。」
イオは時計を見ました。
「今、どの便が遅れるか聞いてた?」
私たちは首を振りました。
「仕方ないわね。サボ、聞きに行きましょう。」
「はっ!?なんで俺なんだよ。」
「馬鹿ね。いいから行くわよ!」
そう言ってイオはサボを連れて行ってしまいました。
きっと私に気を使ってくれたのでしょう。
シーナと二人きり、傍の椅子に腰を下ろしました。