猫とうさぎとアリスと女王
 私の部屋は三部屋あります。


一つはお洋服専用のお部屋。
言うなればクローゼット代わりです。

私はお色違いでお洋服やヘッドドレスを購入する為、莫大な量のお洋服が手元にあるのです。
それを収納できるクローゼットは無いのです。

大好きなBABY,THE STARS SHINE BRIGHTのお洋服を綺麗に保存するには、広いお部屋が必要なのです。


もう一つは生活をするためのお部屋。
書斎のようなものです。

しかし書斎とは名ばかりでただお勉強をする為の机やら、大好きな書籍やらが置いてあるだけ。


そして最後の一つは一番広いお部屋、寝室です。

私は寝室は広くないと眠れない人間なのです。
というか広くないと私のベッドが入らないのです。

私の愛用しているベッドは真っ白な天蓋付きベッド。
細部に天使やハートの彫刻が施されており、かなりの大きさのものなのです。





そして今そこに座っているのは、私では無い男性。

天蓋付きのベッドに座り、佇むシーナは王子様のようでした。
本当に綺麗・・・。


「ほら、早くしてごらんよ。」


シーナは私の腕を取り、顔を近づけてきました。
私は思わず顔を背けます。

こんなに近くで、シーナの顔を直視することはできません。


「シーナ、私をからかって楽しいですか?」


私はシーナの意図が読めてきました。
彼は、私をからかうのが好きなのです。きっと。


「すっごく楽しい。だってマコ、可愛いんだもん。」


ほら・・・またこうやってからかう。


「決めた。僕、今夜はマコと寝る。」

「は!!!????」

「やましいことはしないから安心して。」


するとシーナは部屋を出て行きました。




この展開、一体何なのでしょう?

私の頭の中は混乱してしまいました。





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