猫とうさぎとアリスと女王
 まだ胸がドキドキしています。
私は写真立ての中のギャスパー・ウリエル様を見ました。

今はもう彼を見ても胸が高鳴ることはなくなってしまいました。

私、本当にシーナが好きなようです。




私も部屋を出て、リビングへと向かいました。


「あら?イオはどうされたのですか?」


そこにイオの姿が無いので、私は三人に尋ねます。


「明日も茶会があるから早めに寝るんだと。」

「そうですか・・・。」


私はイオのことを三人に話しておこうと思いました。

トラは多少のことは知っているものの、全てを知っているわけではありません。
それにサボとシーナは全く何も知らないのです。


私は、イオを助けたい。

親友として、一人の女の子として。


それには三人の力が必要なのです。
私一人では何も出来ない。

けれど、三人が手伝ってくれるのなら何かできる気がするのです。


「サボ、シーナ、トラ、お話があります。」


三人は表情を一変させ、私を見ました。

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