猫とうさぎとアリスと女王
 ひとまずその日のお話は終わり。

サボとトラはそれぞれの部屋へ、私とシーナは自室へと向かいました。
シーナは涙を流す私を優しくなだめました。


「マコ、大丈夫?」


私は涙を拭い、頷きます。


「少し取り乱してしまってごめんなさい。」

「謝らなくてもいいよ。それだけイオのことを思ってるんでしょ?」


シーナは微笑んで言いました。




その日の夜、私は泣きつかれてすぐに眠ってしまいました。

シーナの腕の中、私の天蓋付きベッドの中で。


まるで御伽話の中のお姫様のよう。

BABY,THE STARS SHINE BRIGHTのネグリジェに身を包み、王子様に抱きしめられて夜を迎えるだなんて・・・。




けれどそんなお姫様が悲鳴を上げるのは、翌日の朝。




だって大好きな貴方が私の隣に眠っているのですもの。
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