こころの展覧会
それらを見る度、藍の絵は変化していった。
家でもコーヒーを淹れるようになった藍は、毎朝学校へ行く前に母と飲むのだった。
そして、週に一度は椿姫の家に顔を出した。
椿姫の家はと言うと、柊は引っ越し、木蓮、松詠は実家に戻り、家業に専念した。
椿姫はもう大丈夫なのだと確信できた途端、それぞれが自分のために時間を使いだしたのだ。
世界は回る。
そうして、皐月も仕事場の近くに引っ越すことが決まった。藍は引っ越しと、大掃除の手伝いをすることになっていた。