こころの展覧会
バスを降り、歩き始めた二人。ふと、木蓮の唇から笑い声が洩れた。
「びっくりしただろ?」
「はい……」
「もう何回目なんだろうな……」
その声は、無理に抑揚のつけられた声だった。
暗いせいで、木蓮の表情はよくわからない。
「もう何回も、何回も、こんな風に病院に駆けつけた」
藍はなんて返事をしていいかわからず、木蓮の言葉を聞いていた。
「何十回もだ…っ……その度にこんな思いになる……疲れたよ」
笑い混じりに言った木蓮。
でも、その声は震えていた。
「あの子は…何が不満なんだ?何がそんなにも死にたいと思わせるっ!??」
「蓮さん……」
「わかんないんだっ!!言葉にしてくれないとな!!何の力にもなれないのか…!??」
「蓮っ!」
木蓮を呼ぶ声。
その声の主を見つけ、木蓮は駆け寄った。
「あの子が何考えてるのか…全然わかんないっ……少しもわかってあげられないっ……ただ近くにいるだけだ!!壊れてくのを見ているだけ!!」
木蓮は叫んでいた。
「びっくりしただろ?」
「はい……」
「もう何回目なんだろうな……」
その声は、無理に抑揚のつけられた声だった。
暗いせいで、木蓮の表情はよくわからない。
「もう何回も、何回も、こんな風に病院に駆けつけた」
藍はなんて返事をしていいかわからず、木蓮の言葉を聞いていた。
「何十回もだ…っ……その度にこんな思いになる……疲れたよ」
笑い混じりに言った木蓮。
でも、その声は震えていた。
「あの子は…何が不満なんだ?何がそんなにも死にたいと思わせるっ!??」
「蓮さん……」
「わかんないんだっ!!言葉にしてくれないとな!!何の力にもなれないのか…!??」
「蓮っ!」
木蓮を呼ぶ声。
その声の主を見つけ、木蓮は駆け寄った。
「あの子が何考えてるのか…全然わかんないっ……少しもわかってあげられないっ……ただ近くにいるだけだ!!壊れてくのを見ているだけ!!」
木蓮は叫んでいた。