アタシのこと、スキ?
「なぁ、可菜って誰?」

海知らないの?

礼真さんから何も聞いてないんだ・・・

「礼真さんの彼女。アタシの友達。同じクラスだよ」

「兄貴ひでぇ~。オレんだけ彼女紹介させといてズリぃ~」

「後で聞けば?」

「ぜってぇ聞く!  オレに教えなかった罰なにがいいかなぁ」

海は腕を組みながら考えていた。

罰とか子供じゃあるまいし・・・

「海って子供だね」

「瑠~梨さん」

「はぁ~い」

アタシってさ、思ったことすぐ口にしちゃうみたいだね。

「ココで練習はヤだから今日は帰っか」

「帰ろ~帰ろぉ~」

そして、手を繋いで家へ向かう。

海の手のひらは、とても温かくて優しくて、

ずっと離したくないって思った。

離したくないって思ってたのに、

神様は、とてもとても意地悪で、

残酷なことをしましたね。

あなたは、人を幸せにできるのに、

どうして人を苦しませ悲しませるのですか?

あなたさえ、いなければ―――・・・


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