アタシのこと、スキ?
すると海は、息を吐くように、

空気のように笑うと、

アタシの近くまできた――。


オレが、瑠梨の近くまでいくと、

瞬きをたくさんして、一歩後ろに下がる瑠梨。




アタシの海の、

オレと瑠梨の、

この時の距離は、

二人が、前にまっすぐ手を伸ばせば、

ちょうど手が握れるくらいだった―――。




君は動揺していたね。

視線が合ってもすぐ逸らす。

下向いてばっかり。


「怖い?オレのこと」

海は何かを感じたのかな?

「べ、別に・・・・・」

瑠梨は、嘘をつくのが下手。

まぁ嘘をつくのが上手い人よりはいいけど。

「あのさ、瑠・・・

そっちが話したいことって、

話したいってゆーか、ききたいことだよな?」


海は、アタシの名前を呼びかけたね?

最後まで言わなかったのは、アタシのあの言葉のせいだよね。




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