アタシのこと、スキ?
『てかさ、瑠梨は、オレと他のヤツらと、

着信音って同じなわけ?』

『へ?』

着信音・・・?

『だってさ、もしオレと他のヤツと着信音変えてたら、「誰ですかぁ」なんて聞かなくてもわかるはずだもんなぁー』

海は「誰ですかぁ」とアタシのモノマネをしながら言う。

『着信音って変えるモノなの?』

『変えるモノってゆーか、でもオレは瑠梨の着信音ちゃんとあるぜ。

恋人どーしならフツー変えんじゃね?

グループも変えてあるし』

『あの、グループって?』

アタシは頭に浮かんだ疑問をそのまま口にする。

『瑠梨さん?』

『はい?』

『あなたは機会オンチですか?』

海の呆れたような声が、

でも面白がっているようにも聞こえる声が、

ケータイの向こうから聞こえる。

・・・・・・・・・・アタシは機会オンチみたいです。

『そーかも・・・・』

『かもじゃなくて、そーなんだ』

そして、電話の向こうの笑い声がおさまった。

『瑠梨ってホント面白いなー

ぜってぇ別れたくねぇー』

『ぜったい別れないからね!』

『おう!一生オレについてこい!』

『一生ついていきます!』

そんな幸せな会話をしていたね。


< 67 / 105 >

この作品をシェア

pagetop