アタシのこと、スキ?
「今度はあの公園でデートなっ」

焦って話題を変えるかのように言う海。

「うん!」

それに合わせて明るく振舞う。

安心したように海は笑った。

どんどんあたりは暗くなっていく。

家の光が目立つようになった。

星が、泣いているようだった。

「ココ、オレん家」

「ふぇ~」

海の家はアパートで、

白色の壁で、どっちかっていうとかわいいほうだった。

「かわいい家」

「るせー」

海はテレくさそうに笑う。

すっかりいつもの海に戻った。


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