アタシのこと、スキ?
ガチャ―――・・・

「兄貴ぃ」

「おかえりー。

彼女さん?だよね」

この人が海のお兄さん・・・

可菜の彼氏さん・・・

「こんばんわ」

「海も瑠梨ちゃんあがって」

瑠梨ちゃんって、なんで知ってんの?

「わりぃ、名前教えちった」

あ、海が教えたんだ。

海、家でアタシのこと話すんだ・・・

家でアタシのこと考えてくれてるんだね。

「入んな」

ドアをおさえててくれてる海。

小さな優しさ。

「おじゃましまぁす」

玄関にあがったけど、そのまま立ちっぱなし。

あがって、いいんだよね・・・?

「なーにずっと立ってんの?

早くあがれよ」

そう海に言われて靴を脱ぐ。

「おじゃましまぁす」

「それ二回目」

って小さく笑う海は、リビングに続く廊下でも、

手を握っていてくれた。
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